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Coffee crossroad個性豊かなコーヒーのblog

2023/07/21 11:11



コーヒーのフレーバーとは口に含んでから鼻に抜ける香りで、香りの段階としては最後に感じられるものです。この風味を示すにあたって「フレーバーホイール」という円形の指標が用いられ、中央の円から順にフレーバーの風味に近い表現を選びます。

当記事では、コーヒーのフレーバーの概要と表現、フレーバーホイールの見方について解説します。コーヒーに香り付けをして楽しむフレーバーコーヒーや自分なりのコーヒーの香りの楽しみ方を見つけたい人はぜひ参考にしてください。

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1. コーヒーの「フレーバー」とは?

2. フレーバーの表現について
2-1. フレーバーの表現の基準
2-2. フレーバーの表現の手順

3. スペシャルティコーヒーを楽しむ「フレーバーホイール」とは?
3-1. フレーバーホイールの見方

4. フレーバーコーヒーの種類

5. フレーバーコーヒーの楽しみ方

まとめ

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1. コーヒーの「フレーバー」とは?



コーヒーの香りは「コーヒー豆そのものの香り」から「フレグランス」、抽出後の「アロマ」、味覚と共に香る「フレーバー」という4つの段階を追って変化します。その中でも特に口に含んでから鼻に抜ける香りであるフレーバーは、他の3つの段階の香りとは味わい方や楽しみ方が異なる点が特徴です。


2. フレーバーの表現について


フレーバーは、「チョコレートのような甘い香り」や「爽やかな柑橘系の酸味を感じる香り」といったように、食べ物やイメージに置き換えて表現されることがあります。

しかしフレーバーの表現には特に決まりはなく、表記された表現と異なる印象を受けることも少なくありません。これは人によって甘みや酸味、香ばしさなどの感じ方が異なることが理由だと考えられます。

表現はあくまでイメージであると捉えて、フレーバーを楽しむとよいでしょう。


2-1. フレーバーの表現の基準


人それぞれ異なる味覚や感覚を誰でも分かりやすく共有するために作られたのが、「フレーバーホイール」という基準です。フレーバーホイールは味や香りについて共通認識をもてるので、コーヒーだけでなくビールやワイン、ウイスキーなどを言語で表現する際にも用いられています。

最近ではフレーバーツリーと呼ばれる表現も使われる場合もあります。フレーバーホイールが円形で表現されているのに比べて、フレーバーツリーは枝分かれした木の形で表現されているのが特徴です。


2-2. フレーバーの表現の手順


フレーバーの表現は、コーヒーの基本となる「酸味」「苦み」「コク」「甘み」「香り」の5つのうち、最も感じた味わいを考えるところから始まります。

例えば、「酸味」を最も感じた場合、その酸味が爽やかな酸味なのか、それとも甘酸っぱい酸味なのか、例えるのであればどのようなフルーツなのかを考えていきます。そしてイメージを組み合わせて「甘酸っぱいイチゴ」や「爽やかなレモン」といったような表現を完成させます。フレーバーの表現には正解・不正解はないため、感じるまま自由に表現するとよいでしょう。

また、酸味の表現として代表的なものと言えばフルーツですが、フルーツは酸味だけでなく甘みも表現できることから、酸味と甘みの両方を表現したい場合にもおすすめです。


3. スペシャルティコーヒーを楽しむ「フレーバーホイール」とは?



フレーバーホイールとはコーヒーの風味などの特徴を細かく表した円形の指標のことで、アメリカのスペシャルティコーヒー協会と世界コーヒー研究所によって作成されました。フレーバーホイールは専門家がコーヒーのカッピングを行う際の基準にもなっています。

円の中心は「フローラル」「フルーティー」「ナッティー・ココア」「甘味」などの9項目に分かれており、外側になるにつれて9項目ごとにさらに細分化されています。細分化されたカテゴリーは110種類もの香味表現が記載されているため、スペシャルティコーヒーのカッピングにも役立つツールと言えるでしょう。


3-1. フレーバーホイールの見方


フレーバーホイールは、大きさが異なる3つの円で構成されています。

フレーバーホイールの見方は簡単で、フレーバーを表現する際には中央の一番小さい円から見ていきます。中央の最も小さい円が表しているのは、「フルーツ」や「花」、「ハーブ」などの分類された9つの種類のフレーバーです。9つの種類の中から、自分が感じた香りがどこに分類されるフレーバーに近いのかを考えていきます。

例えば、表現したいコーヒーがフルーツのようなフレーバーだと感じた場合、中央の円で「フルーツ」を選びましょう。「フルーツ」を選んだ次に見るのは、中くらいの大きさの円です。円に記載してある「ドライフルーツ」「べリー」「柑橘類」「その他の果実」といった種類の中から一番近いフレーバーを選び、一番外側の円へと進んでいきます。

一番外側の円には「グレープフルーツ」や「ライム」といった具体的な食品名などが表示されており、該当するフレーバーの中からより近いものを選んで完成です。

フレーバーはコーヒー1つにつき1つという決まりはありません。複数で表現されることもあるため、中央の円から選んでいくことを繰り返し、自身が感じたフレーバーを自由に表現していくとよいでしょう。


4. フレーバーコーヒーの種類



コーヒーの味わいと一緒に香りを楽しむものとして、フレーバーコーヒーというものがあります。フレーバーコーヒーは一般のコーヒーとは異なり、香料などを使用してコーヒーに香り付けをしたものです。

ヨーロッパにおいてシナモンやアイリッシュリキュールを使用してコーヒーに香り付けをしていたことが始まりです。その後、焙煎の段階で豆に香り付けをする方法が開発され、コーヒーの楽しみ方の1つとして広く定着していくことになりました。

フレーバーコーヒーには、主に3種類の作り方があります。

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(1)コーヒー液にフレーバーを加える作り方
(2)コーヒー豆を焙煎する段階でフレーバーオイルを吹き付ける作り方
(3)コーヒー豆を挽く段階でフレーバーを加える作り方

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上記の中で簡単な作り方は、コーヒー液にフレーバーを加える方法です。カップに入れたコーヒーに直接ココアやシナモン、バニラエッセンス等を加えるだけでフレーバーコーヒーを作ることができるため、手軽に楽しみたい方におすすめです。

コーヒー豆を焙煎する段階でフレーバーオイルを吹き付ける作り方は、焙煎途中や焙煎直後にバターなどのフレーバーオイルを吹き付けて香り付けを行う方法です。フレーバーオイルを吹き付ける方法はフランスやベトナムにおいて主流と言われており、バターの他にはチコリーなどのフレーバーオイルが使用されていることでも有名です。

コーヒー豆を挽く段階でフレーバーを加える作り方では、豆を挽く段階や挽いた直後のコーヒー粉にココアなどパウダー状のフレーバーを加えて香り付けをします。

香り付けに使用するフレーバーにもさまざまな種類があり、その数は100種類以上あると言われています。中でもバニラなどの甘い香りやヘーゼルナッツなどナッツ系の香ばしい香り、フルーツ系の香り、シナモンなどスパイス系の香りなどのフレーバーが定番です。

フレーバーコーヒー初心者であれば、ココアなどのチョコレート系のフレーバーを選ぶことをおすすめします。ほのかに香る程度のフレーバーで、飲みやすいのが特徴です。甘いものが好きな人であれば、バニラフレーバーやキャラメルフレーバーなどの甘いフレーバーを選ぶとよいでしょう。砂糖を入れていなくても満足度が高く、おやつ代わりとしても楽しむことができると人気のフレーバーです。

近年ではカフェインレスの商品も販売しており、妊娠中などでカフェインを控えている人でも気軽にフレーバーコーヒーを楽しめるようになりました。


5. フレーバーコーヒーの楽しみ方


フレーバーコーヒーの楽しみ方は人によって異なります。

手軽にフレーバーコーヒーを楽しみたい人は、お湯に溶かすだけで簡単に美味しいフレーバーコーヒーを飲むことができるインスタントタイプがおすすめです。インスタントコーヒーは携帯しやすいため、外出先でも気軽にコーヒータイムを楽しめます。

反対に、本格的にフレーバーコーヒーを楽しみたい人は豆に香り付けされたタイプのフレーバーコーヒーを選びましょう。豆タイプは比較的酸化を抑えてくれる為、本格的な美味しいフレーバーコーヒーを長く楽しむことができる点を特徴としています。ただし、フレーバーコーヒー豆を挽くとコーヒーミルに香りが移る可能性もあるため、使用後はすぐに洗うかフレーバーコーヒー専用のミルを用意するとよいでしょう。

また、フレーバーコーヒーに別のフレーバーのシロップを加えることで自分専用の楽しみ方をすることもできます。市販のフレーバーコーヒーはどうしても均一な味になりがちです。もちろんそのままでも美味しく飲むことはできますが、気分や好みに合わせて香りを変えるのも、フレーバーコーヒーの楽しみ方の1つと言えるでしょう。

フレーバーコーヒーに組み合わせの決まりはないため、別のフレーバーシロップを加えることでオリジナルのフレーバーコーヒーを作って楽しむのもおすすめです。


まとめ


コーヒーの香りは4段階あり、フレーバーは最後の段階の香りを意味します。フレーバーは口に含んでから鼻に抜けるため味わい方に違いがあります。

フレーバーの表現は食べ物やイメージに置き換えて表現されることが多いです。表現に明確な決まりはないため、基本的には感じたまま自由に表現を楽しんでみて下さい。

フレーバーコーヒーは、コーヒーに後から香りを加えたコーヒーです。フレーバーコーヒーの作り方は主に3種類で、中でもコーヒー液にフレーバーを加える方法が手軽で初心者でも簡単に作れます。

フレーバーコーヒーを手軽に楽しむなら、ユニコジャパンのフレーバーコーヒーをご利用ください。ユニコジャパンではキャラメルやヘーゼルナッツ、バニラなど定番のフレーバーを取り揃えています。