Coffee crossroad個性豊かなコーヒーのblog
2023/10/17 18:17

インドネシアは美しい風景、独特な文化、そして世界有数のコーヒーの産地として知られています。風味の深さと多様性が引き立つインドネシアコーヒーは、オランダ植民地時代から栽培され、歴史的な困難を乗り越えてその地位を確立しました。
この記事では、インドネシアの大小さまざまな島が生み出すコーヒー豆の品種・銘柄や栽培環境、インドネシアコーヒーの魅力的な風味について紹介します。また、インドネシアならではのコーヒーの淹れ方についても解説します。
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1. インドネシアコーヒーとは?
1-1. インドネシアコーヒーの歴史
1-2. インドネシアコーヒーの魅力
1-3. インドネシアのコーヒーの生産地
2. インドネシアコーヒーの種類と特徴
2-1. インドネシア産コーヒー豆の品種
2-2. インドネシア産コーヒー豆の銘柄
2-3. インドネシアコーヒーのグレード
3. インドネシアコーヒーの栽培環境と精製方法
3-1. インドネシア産コーヒー豆の栽培環境
3-2. インドネシアコーヒーの主な精製方法
4. インドネシアでのコーヒーの淹れ方
5. インドネシアコーヒーの銘柄と美味しい飲み方
5-1. スマトラ
5-2. マンデリン
5-3. ガヨ
5-4. トラジャ
5-5. ジャワ
まとめ
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1. インドネシアコーヒーとは?

インドネシアコーヒーとは、2021年時点でコーヒー豆生産量世界第3位のコーヒー大国である、東南アジアのインドネシア共和国で生産されるコーヒー豆のことです。
インドネシアコーヒーは、豊かな風味と力強いコク、独特のフレーバーを楽しめる銘柄が多いことで人気があります。
多数の島々からなるインドネシアでは、栽培される島ごとに豆の個性も多種多様です。産地の違うインドネシアコーヒーを飲み比べ、地域や銘柄によって異なる香りや風味を堪能するのもおもしろいでしょう。
1-1. インドネシアコーヒーの歴史
インドネシアにおけるコーヒー栽培の始まりは、オランダ植民地時代の1690年代までさかのぼります。オランダ東インド会社が、イエメンからインドネシアのジャワ島にコーヒーの豆を持ち込み、栽培を開始しました。1830年代には利益を生む商品としての側面が強くなり、オランダ本国への輸出のために強制栽培制度が設けられました。
当時はアラビカ種が主力でしたが、1860年代から1880年代にかけてアジア地域で流行したサビ病の被害に遭い、生産量が激減します。サビ病をきっかけに、病気や害虫に強いロブスタ種(カネフォラ種)へと栽培が移り変わり、現在は生産量の90%以上がロブスタ種となりました。一方、アラビカ種の生産量は10%以下と少ないものの、コーヒー豆の良質さもあり、根強い人気を誇っています。
1-2. インドネシアコーヒーの魅力
インドネシアコーヒーの魅力はその独特の風味と多様性です。中でも、スマトラ産の「マンデリン」は、独特のスパイシーさやハーブに似た風味と、コクの強い濃厚さから日本でも人気を博しています。
インドネシアコーヒーの古い歴史の中で、過去には量産を重視したために、品質的に劣っていた時期もありました。しかし近年のスペシャルティコーヒーブームにより、企業・消費者ともに産地や味わい、生産者にこだわる傾向が強まっています。
インドネシアでも、マンデリンをはじめとするインドネシア産の各地域のコーヒーが業界からの注目を集めたことによって、品質向上につながっているところが少なくありません。アメリカへもマンデリンの輸出が始まるなど、インドネシアのアラビカコーヒーは、日本人のみならず世界中の人々の関心を集めています。
1-3. インドネシアのコーヒーの生産地
インドネシアは大小さまざまな島々から成り、その多くの島々でコーヒーが生産されています。主要なコーヒー生産地として知られるのは、スマトラ島・ジャワ島・バリ島・スラウェシ島(旧セレベス島)・パプア島・フローレス島などです。
島によって風土や栽培環境、精製方法が異なっていることもあり、地域ごとで生産されるコーヒーの風味にも大きな差があります。また、銘柄によって味わいだけでなく美味しい飲み方も異なるため、飲み比べをして自分好みの味を探してみてはいかがでしょうか。
2. インドネシアコーヒーの種類と特徴
一口にインドネシアコーヒーと言っても、その種類はさまざまにあります。複数の品種と銘柄が存在するため、それぞれの豆の特徴を把握することが好みの味のコーヒーを見つけ出す近道です。
以下では、インドネシアコーヒー豆の種類と特徴について詳しく解説します。
2-1. インドネシア産コーヒー豆の品種
インドネシア産コーヒー豆の品種は、ロブスタ種・アラビカ種・リベリカ種の3つです。
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・ロブスタ種(カネフォラ種)
ロブスタ種は病害に強いという特徴をもち、インドネシアでは生産量の90%を占めています。かつてサビ病の流行により生産量が落ち込んだアラビカ種に変わり、現在は主力となりました。その強い苦みと微細な酸味、そして控えめな香りが特徴です。苦味を和らげるため、他の種類の豆とブレンドされることがよくあります。
・アラビカ種
アラビカ種は世界的には主流な品種ですが、インドネシアでは生産量の10%以下と比較的少ない部類に入る豆です。スマトラ島のマンデリンやスラウェシ島のトラジャ、カロシがその代表的な例で、酸味と甘さを微細に含むコク深い味わいが魅力となっています。
・リベリカ種
リベリカ種は世界的にも生産量が少なく、「幻のコーヒー」とも呼ばれている品種です。栽培~収穫に時間と手間がかかる割りに収穫量が少なく、豆の大きさにばらつきがあるため焙煎が難しいなどの理由から、インドネシアの生産量でも1%未満にとどまっており、そのほとんどが生産国内で消費されているため国外への流通量は限られています。また、その独特の風味は甘みと果実感が豊かなジャックフルーツに例えられ、現地の人たちからは「ジャックフルーツコーヒー」とも呼ばれています。
特に希少性の高いインドネシア産のリベリカ豆は、一度は試してみる価値があります。
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ユニコジャパンでは、アラビカ豆と希少種のリベリカ豆をブレンドしたレギュラーコーヒーを取り扱っています。
2-2. インドネシア産コーヒー豆の銘柄
インドネシアコーヒーの銘柄は非常に多種多様です。以下では味わいがまろやかな種類とコクがある種類に分けて、主要な銘柄を紹介します。
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【まろやかな種類】
・ジャワ・アラビカ
ジャワ島で生産されるアラビカ種のコーヒー豆は、ジャワ・アラビカと呼ばれます。現在ジャワ島ではロブスタ種の栽培がメインとなっていますが、東ジャワ州のイジェン高地で栽培されているアラビカ種は、肥沃な火山性土壌や気候の恩恵を受けて高品質の豆が育っています。苦みと甘さのバランスがとれていて飲みやすく、さわやかな酸味や芳醇な香りも感じられます。
・バリ・アラビカ(キンタマーニ)
バリ・アラビカはバリ島北部のキンタマーニ地方で生産されています。滑らかな口当たりに加えて、独特の甘みと爽やかな酸味が魅力で、フルーツのような風味を楽しめることでも人気です。
・カロシ
スラウェシ島南部のトラジャ州で栽培されるカロシは、上品で華やかさのある、フルーツや花のような香りが特徴です。苦みが少なくまろやかでありながらもコクとほのかな甘みが感じられ、深い味わいで人気があります。
・パプア(イリアンジャヤ)
イリアンジャヤとも呼ばれるパプアは、インドネシア東部のパプア州で多く生産されるコーヒー豆です。フルーティーな香りとスムーズな口当たりが特徴で、穏やかな酸味と濃厚な味わいが楽しめます。
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【コクがある種類】
・マンデリン
スマトラ島で生産されるマンデリンは、生産量の少なさと品質の高さから高級銘柄として知られています。重厚なコクと独特の苦みが特徴で酸味は少なく、スパイシーで甘い香りがするため比較的飲みやすく、日本でも人気の高い銘柄です。
・トラジャ
スラウェシ島のトラジャ高地で生産されるコーヒー豆です。芳醇な香りとクリーミーさが特徴で優しく独特な苦味がある一方、フルーティーさとコク深さももち合わせています。戦争により一時は生産がままならず「幻のコーヒー」と呼ばれる時期もありましたが、現在は復活しており、多くのコーヒー好きに支持されている銘柄です。
・ガヨ・マウンテン
スマトラ島北端にあるアチェ州のガヨ山地で栽培されるガヨ・マウンテンは、強いコクとフローラルな香りが特徴です。フルーティーで甘くまろやかさもある一方で、ほのかな酸味とスッキリとした後味でも人気があります。
・フローレス
フローレス島で生産されるフローレスは、しっかりとしたコク深さがありつつ、甘みや酸味、苦みとのバランスが取れた銘柄です。フルーティーな味わいと甘い香りで飲みやすく、コーヒー初心者にも人気があります。
・コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)
コピ・ルアクは、ジャコウネコが食べたコーヒー豆の種が未消化のまま排泄されたもので、体内での発酵過程が独特の風味を生み出します。洗浄、乾燥、焙煎後のコピ・ルアクはバニラのような香りが特徴で、その深いコクとまろやかな味わい、希少価値から最も高価なコーヒーとされています。
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2-3. インドネシアコーヒーのグレード

インドネシアコーヒーは、コーヒー豆300gの中に含まれる欠点豆の数で6段階のグレードが設定されています。欠点豆とは、豆の色や形状が不揃いなもの、カビが生えたものなどです。混入数が多いと味や風味に悪影響を与えます。
グレードはG1~G6で表され、G1の中で特に高品質のものはSP(スペシャル)G1に分類されます。
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・G1……0~11個
・G2……12~25個
・G3……26~44個
・G4……45~80個
・G5……81~150個
・G6……151~225個
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インドネシアコーヒーを購入する際は、グレードも確認してみるとよいでしょう。
3. インドネシアコーヒーの栽培環境と精製方法
インドネシアでは、1つの農地に複数の品種を栽培する傾向にあります。また、コーヒーの精製方法は主に4種類あり、インドネシアコーヒーは水洗式・非水洗式・スマトラ式の3つの方法で精製されるのが一般的です。
ここでは、インドネシアコーヒーの栽培環境と精製方法を紹介します。
3-1. インドネシア産コーヒー豆の栽培環境

かつてサビ病によりアラビカ種が壊滅的な被害を受けたインドネシアでは、1つの農地で複数の品種を栽培する農家が少なくありません。複数のアラビカ種をブレンドして販売する場合、まとめて「スマトラ種」と表記されるのが一般的です。
高品質なコーヒー豆を生産するためには、温度・土壌・降水量・日照量のすべてを満たす必要があります。インドネシアの気候と地理的な条件は、コーヒー豆の栽培に理想的です。
コーヒー豆は寒さに弱く、平均気温が20度前後でなければなりません。同時に、一日の寒暖差が大きいほど、良質な豆が育つ傾向があります。赤道直下にあるコーヒーベルト区域に位置するインドネシアは、一年中温暖な気候が保たれる上、昼夜の温度差が大きくなる高地も多くあります。特に暑さに弱いアラビカ種は標高1,000m以上の地域が主な栽培エリアで、標高1,000m以下の地域では暑さに強いロブスタ種の栽培が主流です。
さらに、インドネシアは火山国であり、肥沃な土壌はコーヒーの栽培に最適です。火山灰質の土壌は水はけもよく、根の成長と栄養吸収に適しています。以上のような環境と農法が融合して、インドネシア特有の香り高いコーヒー豆を生み出しています。
3-2. インドネシアコーヒーの主な精製方法
インドネシアのコーヒー精製方法には大きく分けて、以下3つの方式があります。
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・水洗式(ウォッシュド)
水洗式は、コーヒーチェリーの果肉を機械で除去した後、発酵槽で粘液質も剥がし、洗浄・乾燥させる方法です。水洗式は果肉を綺麗に洗い流すため、風味がクリーンになります。水資源が豊富な地域で盛んに利用される方法です。
・非水洗式(ナチュラル)
非水洗式は、果実をそのまま天日乾燥させて豆を取り出す方法で、乾燥式とも言われます。果実全体を熟成させることで、コーヒー豆の甘さやフルーティーさが引き立つ精製方法です。主に水資源が少ない地域で用いられます。
・スマトラ式(ギリン・バサ)
スマトラ式は、主にスマトラ島アラビカ種に用いられる精製方法です。果肉を除去した後、粘液質を残したまま予備乾燥を行います。豆の水分が半分程度になったところで脱穀し、本乾燥させれば完成です。独特の工程を経ることで緑を帯びた豆の色と深みのある味わい、複雑な香りが生まれます。
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4. インドネシアでのコーヒーの淹れ方
インドネシアでは、器具を使わずにコーヒー粉を沈ませて飲む、独特な飲み方が好まれています。
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(1)「極細挽き」のコーヒー粉とたっぷりの砂糖を、直接コーヒーカップに入れる
(2)沸騰したお湯を注いでしっかりとかき混ぜる
(3)蓋をして数分待ち、粉を沈殿させる
(4)上澄みを飲む
(5)底に溜まった粉が見えてきたら飲むのを終える
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勢いよくカップを傾けて飲むと沈殿させた粉も口に入ってしまうため、ゆっくりと静かに少しずつ飲むのが美味しくいただくコツです。
5. インドネシアコーヒーの銘柄と美味しい飲み方
最後に、インドネシアコーヒーとして代表的な豆の銘柄と、美味しい飲み方を簡単に紹介します。ユニコジャパンのショップでも取り扱い中の銘柄がありますので、興味をもたれましたらぜひお試しください。
5-1. スマトラ
スマトラコーヒーは、スマトラ島で栽培されるアラビカ種コーヒー豆の総称です。重厚なコクと強い苦みに特徴があり、香りはチョコレートやナッツ、スパイスなどに例えられます。「アーシー(earthy)」と評される、雨上がりの森林や大地を思わせる風味も独特です。
シティローストからフルシティローストが一般的で、この焙煎度合いがスマトラコーヒーの風味を最大限に引き出します。苦味が強いため、カフェオレや水出しアイスコーヒーとして楽しむのもおすすめです。
5-2. マンデリン
スマトラコーヒーの一種であるマンデリンは、その希少性から高級コーヒー豆として知られています。濃厚なコクとはっきりした苦味があり、酸味はあまり強くありません。また、えぐみが少なく口当たりが滑らかで、シナモンやハーブに似た独特の風味が楽しめます。
マンデリンの豊かな風味を引き出すには、フルシティローストからフレンチローストがおすすめです。軽めの口当たりにしたい方は低温・短時間のドリップで、どっしりした後味を楽しみたい方は高温でゆっくり抽出するとよいでしょう。
ユニコジャパンのウェスティンカフェはインドネシア北スマトラ産のマンデリン豆をブレンドしたインスタントコーヒーです。口当たりが良くやわらかな味わいです。
5-3. ガヨ
ガヨは、インドネシアのスマトラ島アチェ州で生産される、フルーティーでフローラルな香りが特徴のコーヒー豆です。キレのあるコクと甘味と酸味のバランスが極めて優れており、コーヒーが苦手な人でも楽しめることで人気があります。
フローラルな香りと甘味を引き立てつつまろやかな風味を感じられる、ハイロースト&中挽きでのハンドドリップが最適です。アイスコーヒーにする場合は、イタリアンロースト&極細挽きにしてエスプレッソマシンで濃厚に淹れて味わうのもおすすめです。
5-4. トラジャ
インドネシアのトラジャは、全体的なバランスのよさと甘み、力強いコクが特徴で、そこにほのかな苦味と酸味が加わって独特の味わいを形成します。トラジャの豊かな風味を最大限に引き出すには、フルシティローストがおすすめです。
ブラックで飲むと、豆本来の力強さと深いコクをじっくりと味わえるでしょう。また、フレンチプレスで淹れると、豆の上質な味わいを存分に引き出せます。濃厚なコクはミルクや生クリームとの調和力もあるため、アレンジを楽しむのも一興です。
5-5. ジャワ
アラビカ種のジャワコーヒーは、フルーツのような心地よい酸味と強すぎない苦味のバランスがよく、マイルドな味わいが特徴です。また、フルーティーな香りも魅力の一つで嗅覚と味覚の両方で楽しめるコーヒーと言えます。
ホットではもちろん、アイスコーヒーにしてもスッキリとして飲みやすいのでおすすめです。アラビカ種のジャワコーヒーには上品さや甘みがあるので、ミルクを加えてみてもやさしい味わいが楽しめます。
まとめ
インドネシアコーヒーは、世界第3位のコーヒー大国・インドネシアで生産され、豊かな風味と多様性が特徴です。栽培はオランダ植民地時代から始まり、一度はサビ病の被害で激減しましたが、病害虫に強いロブスタ種への転換により復活しました。
インドネシア産コーヒー豆の品種はロブスタ種・アラビカ種・リベリカ種です。インドネシアコーヒーの銘柄は多種多様にわたり、スマトラ・マンデリン・ガヨ・トラジャ・ジャワが代表的で、それぞれ個性的で違ったよさがあります。
ユニコジャパンではインドネシア産コーヒーを取り扱っております。興味をもたれた方は、ぜひオンラインストアをチェックしてください。