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Coffee crossroad個性豊かなコーヒーのblog

2024/02/28 09:32


マンデリンコーヒーは、どっしりとしたコクと苦味、シナモンやハーブのような独特の風味が特徴的なコーヒーです。苦味は強いものの、マイルドな口当たりで飲み心地も良いため、コーヒーのコク深さと苦味を楽しみたい方におすすめのコーヒーです。

当記事では、マンデリンの生産地やグレード、マンデリンコーヒーの味わいや風味の特徴を紹介します。マンデリンの基本的な情報や、マンデリンコーヒーの魅力や楽しみ方を知りたい方はぜひご覧ください。

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1. マンデリンコーヒーとは? 
1-1. マンデリンの生産地
1-2. マンデリンのグレード

2. マンデリンコーヒーの味わい・風味の魅力
2-1. マンデリンコーヒーの味わい
2-2. マンデリンコーヒーの風味

3. マンデリンの美味しい飲み方を紹介! 
3-1. ドリップで風味を楽しむ
3-2. 水出しで雑味を減らして楽しむ
3-3. ミルクと合わせてマイルドに味わう
3-4. フードペアリングを楽しむ

まとめ

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1. マンデリンコーヒーとは?


マンデリンとは、インドネシア産のアラビカ種にあたるコーヒー豆の銘柄です。生産量が少なく高品質なコーヒー豆であることから、希少性の高い高級銘柄とされています。

重厚なコクとハーブのような独特な風味が特徴的で、酸味は少なく、日本でも根強い人気があります。はっきりとした苦味をもつマンデリンコーヒーは、甘いケーキやクッキーにぴったりの味わいです。濃厚なスイーツと一緒に楽しめる、コーヒーブレイクのための銘柄を求める人にマッチします。


1-1. マンデリンの生産地


マンデリンの生産地は、世界有数のコーヒー生産国であるインドネシアのスマトラ島です。スマトラ島に住むマンデリン族によってコーヒー栽培が推進されたことから、マンデリンと呼ばれています。インドネシアでは、大小さまざまな島で多種多様なコーヒー豆が栽培されており、マンデリンの他にスラウェシ島の「トラジャ」やジャコウネコのフンから獲れる「コピ・ルアク」など、希少価値が高く高品質な銘柄が多数生まれています。

コーヒー豆は大きく分けるとアラビカ種、ロブスタ種(カネフォラ種)、リベリカ種に分類され、マンデリンはアラビカ種に該当するコーヒー豆です。アラビカ種は世界的には主流であるものの、インドネシアではごく限られた場所でしか栽培されていません。

スマトラ島で生産されるコーヒー豆の多くはロブスタ種であり、アラビカ種、その中でもマンデリンはさらに生産量が少ないために希少価値が高いと言われています。

インドネシア産コーヒー豆の品種については、こちらの記事も参考にしてみてください。


1-2. マンデリンのグレード


コーヒー豆は、品質によってそれぞれグレードが決められています。評価基準は生産国によって異なり、マンデリンを生産するインドネシアでは、G1からG6まで6段階の等級に格付けされます。

マンデリンの等級は、300gのコーヒー豆に含まれる欠点豆の数によって決定される仕組みです。欠点豆が0〜11個のときは最もグレードが高いG1、欠点豆が12~25個のときは等級が1つ下がりG2となります。欠点豆の混入数が多いとコーヒーの味わいに悪影響を与えるため、少ないほどより高品質ということになります。

スマトラ島の限定された地域のみで収穫する高品質なコーヒー豆は、G1の中でもSPG1と呼ばれます。SPG1の商品を日本のコーヒー専門店で見かけることは少なく、一般的にはG1クラスのマンデリンを使用するショップが多い傾向です。


2. マンデリンコーヒーの味わい・風味の魅力


マンデリンコーヒーは、酸味よりも苦味の強いコク深さが特徴です。コーヒーらしいどっしりとした風味を感じたい人に向いています。また、マンデリンならではの風味が苦味のある味わいにうまくマッチして、飲みやすい口当たりに仕上がっているのも特徴です。

ここからは、苦味と飲みやすさを両立する、マンデリンコーヒーの味わいと風味の魅力について解説します。


2-1. マンデリンコーヒーの味わい


マンデリンコーヒーは、酸味よりも苦味の強いコク深さが魅力です。口当たりはなめらかで、上品な味わいを感じられます。

マンデリンコーヒーのコク深さを味わうには、深煎りの焙煎がおすすめです。浅炒りや中煎りは酸味が際立ちやすくなるため、深煎りにすることでマンデリンのしっかりとした苦味と香ばしい風味が最大限に引き出されます。深煎りにするほど味や香りが飛びやすい銘柄が多い中、マンデリンは豆本来の特徴を残しつつコクを楽しめるのが特徴です。

コーヒーの味わいを大きく左右する焙煎度は、一般的に8段階に分けられます。マンデリンの味わいを生かすには、6段階目のフルシティローストや7段階目のフレンチローストがおすすめです。


2-2. マンデリンコーヒーの風味


マンデリンコーヒーは苦味の強い味わいでありながら、シナモンやハーブに似た独特の風味をもつことが特徴です。この特徴的な風味はアーシー(earthy)と表現されることもあり、森林や大地を思わせるフレーバーを感じることができます。さらに高品質なマンデリンは、パッションフルーツやマンゴーのような甘くフルーティーな風味をもつものもあります。

重厚感のある味わいとマンデリン特有の豊かな風味によって、マイルドで奥深い味わいを楽しめるでしょう。コーヒー初心者から愛好家まで、マンデリンは日本でも幅広く支持されるコーヒー豆の銘柄と言えます。


3. マンデリンの美味しい飲み方を紹介!


マンデリンを美味しく飲むためには、豆の特徴に合った方法を試すことが大切です。

以下では、苦味が強くどっしりとしたコクが特徴である、マンデリンの美味しい飲み方や楽しみ方を紹介します。


3-1. ドリップで風味を楽しむ


マンデリンに限らず、ドリップは人気の飲み方です。ドリップとは、挽いたコーヒー豆にお湯を注いで抽出する方法で、ドリッパーやペーパーフィルターなどを揃えれば淹れられます。

まず、ドリッパーにペーパーフィルターをセットします。お湯が均等に注がれるよう、ペーパーフィルターにコーヒー粉を平らに入れましょう。コーヒー粉全体が湿る程度にお湯をゆっくりと注いだら、20秒ほど放置して蒸らします。蒸らした後、少しずつ円を描くようにお湯を数回に分けて注いだら、ドリップコーヒーの完成です。コーヒーカップは、ハンドドリップする前にあらかじめお湯で温めておくとよいでしょう。

ドリップにはさまざまな種類があり、淹れ方1つで味わいや風味を左右することもあるので、意外と奥深いコーヒーの楽しみ方です。


3-2. 水出しで雑味を減らして楽しむ


マンデリンは、水出しで雑味を減らして飲むのもおすすめの楽しみ方です。水出しコーヒーは、長時間水につけてコーヒーを抽出する方法で、コールドブリューコーヒーやダッチコーヒーなどとも呼ばれます。

作り方は簡単で、コーヒー粉を入れた紙パックを水に入れ、7〜8時間ほど冷やして完成です。麦茶用のピッチャーを使えば、一晩寝かせておくだけで手軽に水出しコーヒーを作れます。

水出しコーヒーは、お湯を注いで淹れるよりも雑味を感じにくいのが特徴です。苦味や酸味の少ないすっきりとした味わいに仕上がるので、暑い夏の日に喉を潤すアイスコーヒーとして重宝します。


3-3. ミルクと合わせてマイルドに味わう


苦味の強いマンデリンは、ミルクでマイルドに仕上げるのも1つの方法です。ミルクを足しても、マンデリンらしいコクはしっかりと残り、まろやかに味わえるのがポイントです。

ドリッパーにペーパーフィルターを装着し、コーヒー豆を入れてお湯を注ぐまでは、ドリップコーヒーと同じ流れを取ります。ホットコーヒーと同量の温めたミルクを注げば、カフェオレの完成です。ミルクの温度は、60度前後にするとおいしく仕上がります。また、ドリップコーヒー同様、コーヒーカップはお湯で温めておくとよいでしょう。

レギュラーコーヒーを濃いめに抽出したエスプレッソにミルクを注ぐと、カフェラテとして楽しめます。マンデリンコーヒーらしい苦味・コクと、ミルクのまろやかさのマッチングを試したい場合は、カフェラテのアレンジコーヒーがおすすめです。

ドリップのために器具を用意するのが難しい場合や、なるべく手間をかけずに楽しみたい場合は、インスタントコーヒーがおすすめです。マンデリンがブレンドされた、下記のインスタントコーヒー『ウェスティンカフェ マイルドブレンド』を使っても簡単に楽しめます。




3-4. フードペアリングを楽しむ


フードペアリングとは、それぞれの美味しさが掛け合わさり、お互いの魅力を引き立てる絶妙な組み合わせのことです。ワインの場合は、マリアージュと呼ばれることもあります。

コーヒーにおけるフードペアリングでは、コーヒーの味や香り(産地にも由来します)、焙煎度合いなどから相性のよい食べ物を導き出します。似ている味の食べ物でまとめたり、対照的な特徴をもつ食べ物で味を補い合ったりと、マッチする食べ物の組み合わせはさまざまです。

しっかりとした苦味とコクをもつマンデリンコーヒーとのフードペアリングには、甘いキャラメルやカステラを合わせると、コーヒーの苦味がまろやかになります。コーヒーに負けない重厚感をもつチョコレートケーキやチーズケーキなど、どっしりしたスイーツにもぴったりです。また、あんこたっぷりのどら焼きや大福、黒糖かりんとうなどの和菓子とも相性抜群です。日本茶の代わりとしても活躍します。

また、マンデリンコーヒーはスイーツ以外にもスパイスが効いた料理との相性も良く、カレーなどのスパイシーで味が濃い料理と合わせるのもおすすめです。


まとめ


マンデリンは苦味の強いコク深さや独特な風味が特徴で、重厚感がありながらもなめらかな口当たりを楽しめるコーヒーです。深煎りにすることで豆本来の特徴を残しつつ、マンデリン独自のコク深さや苦味を最大限に味わえます。

マンデリンコーヒーを楽しむ方法には、ドリップや水出し、ミルクと合わせてマイルドに味わう方法などがあります。フードペアリングでは、チョコレートケーキやチーズケーキなどの濃厚な味わいのデザートに合わせて楽しむほか、味が濃い料理などと組み合わせるのもおすすめです。